会長あいさつgreeting

公益社団法人
北海道獣医師会
会長 田村 豊
北海道獣医師会会員の皆様には、常日頃から獣医師会の活動にご支援・ご協力いただいていること、心から感謝申し上げます。
私こと令和5年6月14日の北海道獣医師会理事会において、髙橋徹先生の後を引き継いで会長に選任されました。これまで副会長として会長を補佐し、主に学術面から職責を果たして参りました。
もとより浅学菲才の身ではございますが、会員の皆様の期待に応えられるよう鋭意努力して参りたいと思いますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願い申し上げます。
さて、北海道獣医師会は昭和24年に発足し、地方獣医師会として最大の会員数を誇る伝統ある組織です。また、会員も産業動物、小動物、公衆衛生と各分野からバランス良く構成されており、東京以外では唯一の獣医系3大学を擁するという他にはない特徴を持っています。
最近の活動としては、主に髙橋前会長が心血を注いで取り組まれた北海道獣医師会館の建て替えがあります。耐震構造に問題を抱えた会館であったことから、時間的な制約がある中で、資金的な裏付けが不十分な状況で進めなければならない緊急性の高いものでした。山積する課題を三役や理事・監事、会員の皆様の絶大なご協力により、ひとつひとつ解決していく中で、まだまだ問題は残っているものの秋には完成する運びとなっております。新しい会館では、情報発信基地としての機能をさらに充実させ、全道各地に居住する会員の皆様が、一様に新しい会館の恩恵を享受できるようにしたいと考えております。
一方で、北海道獣医師会の活動が会館の建て替えに集中するあまり、他の公益目的事業を推進することができず維持することしかできなかったことが反省点として認識しています。
北海道獣医師会の活動を活性化するためには、できるだけ多くの獣医師が会員になっていただき会員数を増やすことが基本であると考えています。しかし、残念なことに全国の地方獣医師会が抱えている大きな問題として、会員数の減少傾向が継続していることが挙げられます。
北海道獣医師会も例外でなく、令和5年度の会員数は2,822人であり、4年度の2,875人から1.6%減少しています。このまま会員数の減少が継続すると、社会的な意義のある獣医師会の活動にも大きな影響があるとの危機感を持っています。今後は北海道獣医師会の潜在的な特徴を最大限に生かしつつ、会員獣医師の皆様が会員でいて良かったと思っていただけるような組織を目指します。
また非会員の獣医師の皆さんには獣医師会に入ってみたいと思えるような新しい活動にも積極的に取り組みたいと思っております。
「新しい酒は新しい革袋に盛れ」と言います。新しい革袋に相当する新たな会館が完成しますことから、新しい酒となる魅力的な活動を理事・監事や会員の皆様と共に模索し、実行していきたいと考えています。地方獣医師会の名実ともにトップランナーとなるように努力していきます。会員各位の絶大なるご協力とご支援をお願い申し上げ、会長就任の挨拶とさせていただきます。
令和5年(2023)8月